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安森彩那 Ayana Yasumori

FINDER's INTERVIEW

「ニコハピルンティ！」

MCたちのツッコミにも怯むことなく「いつも自分に言い聞かせているおまじないの言葉なんです。」と誇らしげに話す安森彩那。

「ニコニコしてハッピー、ルンルン楽しい。ティはキティちゃんのティ！」

丸く大きな瞳にステージライトが当たって弾けた。ひまわり柄のサロペットを着て眩しく笑う彼女こそが今回の主人公である。

＿＿撮影の感想

「お仕事で写真を撮るのはブロマイドや撮影会くらいしかないので、プロの方に撮っていただく機会というのはこれまであまりなかったんです。思っていた以上に求められたことに応えること、表情作りが難しくて苦戦しました。アイドル時代からの癖で口角がずっと上がってしまっていて、それが表情を硬くさせていたみたいです。今回指摘していただきどうにか脱力させるように意識してみました。とても勉強になりましたね。また、スタイルがよく見えないというコンプレックス解消のために様々なアドバイスをいただき参考になりました。」

安森さんは18歳の時にスカウトされたことをきっかけに1年間貯金をして上京。アイドルグループP.IDLでの活動を経て現在は、上京前15キロのダイエットに成功した経験を基にインナービューティー研究家、舞台女優、タレントと、多方面に渡り活躍している。アイドル時代と現在、そしてプライベートでの自分について語ってもらった。

「アイドルをやっていた時はネガティヴな発言を絶対にしないことと、リーダーとして皆を引っ張っていくためにしっかりするようにと意識していました。“ぬーさん”という愛称で親しんでいただいていましたが、アイドルとして心がけていたことがそのまま“ぬーさん”になっていたので本来の私とは違う私で活動していたと思います。スイッチが切り替わる感じでした。舞台女優として活動している現在の方が本来の自分でいられていると思います。素の私で舞台に立ち、役に染まってゆくという感覚でやっています。」

周囲もつられて笑ってしまうような人懐こい笑顔と柔和な雰囲気。夏木元はそんな安森さんについて以下のように語った。

「とても性格の良い子だと思いますが、意外と他人を頼ることが下手で警戒心が強めな印象を受けました。実は甘え下手というのは表現下手というのにも通じることですから、それが撮影で手こずった原因かなと思います。普段から甘えることが上手になれば、表現者としても向上してゆくのではないでしょうか。」

今後はミュージカルや映像の仕事にもチャレンジしてゆきたいという安森さんだが、他にまた違ったフィールドでの夢もあるそうだ。

「女性がもっと輝ける場所を作りたいんです。“女性はこう”という固定観念を壊してもっと幅広く活動できるようにしたい。その第一歩として、元アイドルやファンの人たちを集めてフットサルをやる“個サルンティ”を主催するようになりました。また今は社会に出て活躍されている女性がたくさんいるのでもっとそういう部分が認められて、女性であることがハンデにならないような社会になったらと思います。」

常に目標を持ち続け、内面外見共にいつまでも輝いていたいと語る安森さん。最後に芸能界を目指す人たちへのメッセージを聞いてみた。

「辛いことの方が多いしなにかを得るにはなにかを失うこともあると思いますが、絶対にすべて実になります。いいことも悪いことも経験していれば、将来子どもが産まれた時に教えてあげられるし、絶対無駄じゃないと思います。夢や目標は常に口に出して、自分に言い聞かせたり人に話したりしていれば絶対叶うし広がってゆくから、努力することをやめないで頑張って欲しいです。」

“ぬーさん”という衣を脱ぎアイドルから女優へと転身した彼女。肩書きや環境が変わっても、どんなことがあっても、おまじないを唱え自らを励まし進み続けてきた。

“ニコハピルンティ”がある限り、安森彩那は大丈夫だ。
 
（ライター・咲月）