「同じ歩幅で歩こう。」
「まうかなは2人なので。」と西尾舞生は言った。
「大切なことはステージで知りながらやっているよね。」と夏奈子が付け加える。
元アイドルの西尾舞生さん、夏奈子さんで結成されたユニット“まうかな”。
再びステージに立つことを選択した2人は今その場所からなにを見、思うのか。また番組史上初のゲスト2人体制とのことで、個人としてのそれぞれの思い、またまうかなとして互いをどう思い合っているのかという視点からも迫った。
(以下舞生さん・舞、夏奈子さん・夏と表記。)
__アイドルを辞めて気づいたこと
「リーダーだったので自分にもメンバーに対しても完璧にしなくてはと追い込んでいました。でも皆も皆なりに一生懸命だったということが辞めてからわかってきて、あの頃の自分はきつかったなって反省しています。」(夏)
「私は “アイドル”がどんな存在かあまりわからないままアイドルになりましたが4年半の活動を通して、今の時代のアイドルというのは一番近くで見られて、勇気をくれる人だということを学べたのでこの経験ができて良かったです。そしてこれからそんな存在になっていけたらと思います。」(舞)
__現在仕事において大切にしていることは
「 “楽しむ”。辛いって思わない。楽しい。自分が好きな仕事をしているから。」(舞)
「私は自分が呼ばれた意味を考えるようにしています。夏奈子にしかできないことをしなくてはと戦っていますね。」(夏)
アイドルから個人、まうかなへ。
芸能界という世界をその姿を変えて飛びつづける2人。ユニットを組み二人三脚で進んでいるイメージの2人だが、彼女らにとってズバリ“まうかな”とはどういった存在なのだろうか。
「実はまうかなはまずは個々を頑張ろうというところから始めたユニットなので、こういう機会でユニットとしての目標を聞かれた時の答えを用意していないんですよね。だから答えが完全にプライベートなもの、ナスカの地上絵を見る!とかになってしまうんです。舞生ちゃんは?」
「私は登山がしたいです。浄化されるって聞いたので、まずは高尾山から(笑)」(舞)
「こういう2人なので、基本は個人の活動がメインでタイミングが合えば活動しよう?というマイペースな感じです。」(夏)
__お互いに尊敬しているところ
「舞生は誰に対してもこんなふうに気さくで、仕事とプライベートで多少のオンオフはあっても基本親しみやすい。苦手な人を聞いたことがないです。」(夏)
「私は結構敏感で人の行動を見てしまうところがあるのですが、夏奈子に対して全くイライラしたことがありません。むしろ「ありがとう」しかないですね。」(舞)
夏奈子さんが「たしかにいつも言ってくれているね。」と見つめる。
自信たっぷりに「だっていつも思っているもん。」と応える舞生さん。
目の前での何気ない1コマに“まうかな”をみた気がした。もしかするとこれが彼女たちの表す“まうかな”という形なのかもしれない。
__芸能界を目指す人たちへのメッセージ
「型にとらわれず自分しか持っていないことを大事にしてほしい。自分に嘘をつかないでほしいです。」 (夏)
「私の最大のテーマでもありますが、人と比べないことが大切だと思います。見たらきりないし、自信をなくして辞めたくなる。でもそこで自分を持てるよう頑張ってほしいです。」(舞)
個人として前を向く一方で常に互いを気遣いながら、また時に1つのユニットとしてステージ上で輝く2人。
同じ歩幅で歩くこと、互いに尊重し合うこと、まうかなとしてともにパフォーマンスすること。
そのすべて、2人には必要なことなのだろう。
最後にまうかなから伝えたいことを聞いてみた。
「まうかなでいる時の舞生と夏奈子は素なので、まうかなのステージが1番私たちの良さが出ると思うんです。歌でも、言葉でも。だから私たちの伝えたいことはライブを観に来て、感じてください。」
(ライター・咲月)