所属:株式会社アービング
「薔薇は向日葵にはなれないし、
向日葵は薔薇にはなれない」
程よく筋肉のついたヘルシーな脚が魅力的な女性 椿原愛は、この言葉が座右の銘だと微笑んだ。
高校時代陸上部で鍛えた脚を武器に、現在はグラビア界で活躍する彼女。普段とは異なる今回の撮影をどう感じたのだろうか。
「まずは服を着ての撮影というのが新鮮でした。ライティングもセクシーというよりもかっこいい感じだったので、表情や雰囲気に関してもどうしたら良いか考えましたね。」
__異なるジャンルの撮影での気持ちの作り方
「どんな現場でも違いはありません。好きな人に撮ってもらった方が良い写真が撮れると思うので、スタッフさんを好きになること、距離を縮めるところから始めるように意識しています。そのためにたくさん会話をしたり、好きなところを見つけたりすることを大切にしています。」
走高跳びの選手として、国体・インターハイに出場した経験を持つ椿原さん。現在もストイックにボディメイクに励む彼女だが、夏木元は、そういった彼女の経験すべてが仕事に活きているのではと分析した。
「学生のうちから縦社会で鍛えられてきたというだけあって、とても根性があります。また、自分がどう動くべきかわかっている方だと思いました。きちんと時間とお金をかけて自分の武器をつくり、それを他人に見てもらえる場所へ持っていき、そこでの評価を今後に繋げる。夢を叶えるためのプロセスがしっかり組み立てられていますよね。」
椿原さんは夏木元の言葉に、まさに、といった表情を見せた後、口を開いた。
「これなら負けない、このなかで一番だと思える武器をつくることはすごく大切だと思います。実際それがオーディションの場などでの自信に繋がっていますね」
椿原さんへの取材のなかで頻繁に上がっていた言葉が“自信”と“武器”だ。この二つの単語は、彼女を語るためにはかかせないキーワードと言ってもよい。
しかし、そんな彼女もモデルを始めた頃は筋肉質な脚にコンプレックスを抱いていたという。どのようにして自分の身体を愛せるようになったのだろうか。
「コンプレックス自体を何のおかげで吹っ切れたのかは覚えていませんが、ミランダ・カーさんに似ていると言われたことがきっかけで彼女に近づきたいと憧れを持ち、ボディメイクや彼女の名言を調べることを始めました。そして今となっては“和製ミランダ・カー”を自称しています。(笑)
こうなってはダメと自分らしさを押し込めるよりも、こうなりたいと考えて、プラスの方向に行動を起こすことが大切なのだと思います。」
__椿原 愛にとっての“自分らしさ”とは
「例えば私は色白ではないですが、白くなりたい、というふうに思ってしまったらそれは自分がブレることになるのだと思います。自分の持っているものが自分らしさだと思うので、それを曲げるのではなく、どう活かすかを考えていけばブレずにいけるんじゃないかな。」
椿原さんの芸能界を目指す人たちへのメッセージは「行動あるのみ」の一言だそうだ。簡単なようで、実は彼女の本質をよく表している言葉ではないだろうか。これからも「行動あるのみ」と、未来を向いて、一歩ずつ歩みを進めていく椿原さんの姿は想像に難くない。
__今後の展望について
「今、一番力を入れたいのはお芝居です。世間からはオーラからか、キツイというイメージを持たれやすいのですが、逆にそれを活かして悪女を演じてみたいなと思います。写真の表現力とお芝居の演技力は通ずるところがあると思うので、グラビアを柱にしてお芝居を頑張っていきたいです。」
将来に向かって妥協なく心身を鍛え、磨き続ける椿原さん。今日我々がファインダー越しに捉えた彼女は、まだ膨らみかけの蕾だ。他の誰にもない輝きを放ちながら花を咲かせるその瞬間、再びシャッターを切れたら……
満開の彼女を想って、限りなく広がる宙にカメラを向けた。
(ライター/咲月)